富川国際ファンタスティック映画祭は、北海道のゆうばり国際ファンタスティック映画祭と姉妹提携しており交流が盛んだ。今年2月のゆうばり映画祭では、オフシアター・コンペティション部門で韓国作品「エイリアン・ビキニの侵略」(オ・ヨンドゥ監督)がグランプリを受賞し、次回作の製作支援金200万円を手にした。そもそもオ監督は前作「隣りのゾンビ」が富川、ゆうばりの両映画祭で評判を呼んだ、ファンタ映画祭の申し子だ。オ監督はこのほど、支援金で作る次回作の一部を、映画祭まっただ中の富川市内で撮影した。
富川市中心部のホテルの一室。カメラや照明をセッティングするスタッフの中心で、てきぱきと指示を飛ばしているのがオ・ヨンドゥ監督(36)だ。新作「Young Gun In The Time」は探偵が時空を行き来しながら事件を解決するSFアクション。この日は裏組織のボスのもとに刺客が訪れる、スリリングなシーンを撮影した。プロデューサーでヘアメイクも担当するチャン・ユンジョンさんはオ監督の妻。俳優や技術スタッフも監督の親しい仲間たちとあって、現場の雰囲気はとてもなごやかだ。
ロケには、コンペ部門の審査委員長として富川を訪れていた林海象監督も顔を見せた。林監督は今年のゆうばり映画祭でも審査委員長を務め、「エイリアン・ビキニ」を特に高く評価。オ監督らスタッフと毎晩遅くまで杯を交わし意気投合したが、それがロケ現場訪問のきっかけとなった。
ゆうばり映画祭は最大のスポンサーだった夕張市の財政破たん後、映画人材の育成に重点を置いている。グランプリ監督への次回作製作費支援は目玉企画だ。9月には東京で、歴代のグランプリ監督を集めたイベントを企画している。
「Young Gun…」は8月にクランクアップし、来年のゆうばり映画祭で初上映される予定。
(文・写真 芳賀恵)
写真1〜3:「Young Gun In The Time」のロケ風景=韓国富川市内で7月17日
写真4:映像をチェックする林海象監督(右)、オ・ヨンドゥ監督(左)=ゆうばり映画祭事務局提供
作品写真:「エイリアン・ビキニの侵略」



