英ロックバンド・クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーが世を去って21年。フレディが参加した最後のツアー映像を収めた「クイーン ハンガリアン・ラプソディ:ライブ・イン・ブダペスト'86」が、命日の11月24日公開される。
1970〜80年代に黄金期を迎え、日本でも人気を博したクイーン。「伝説のチャンピオン」、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」など楽曲は今も多くの人に愛されている。
今回収められた公演は欧州で86年、のべ100万人以上を動員した「マジック・ツアー」の一部。ブダペストのネップスタジアム(当時)で行われたコンサート映像を劇場上映用にデジタルリマスターした。
ベルリンの壁崩壊より3年前、東欧で開催される史上最大規模の西側ロックバンドの公演として世界が注目。ハンガリー初のロックコンサートを前に、メンバーは「やりがいがある。観客の反応が楽しみ」と期待を口にしている。
美しく力強いフレディのボーカル、観客を引き付ける独特のパフォーマンス。ギター、ドラム、ベースの技術、独自の世界を演出する舞台装置に至るまで、すべての要素の質の高さが彼らのステージの魅力で、多くの観客を引き寄せる。
彼らは言う。「自分たちのやりたい曲をやるのではない。観客が望む曲を演奏する、観客のためにライブをやる。観客は多ければ多いほど、会場は大きければ大きいほど、僕らはうまくいく」。その言葉通り、8万人の観客はステージに熱狂し、魅了される。
ステージに登場したフレディが観客を見渡し、力強くこぶしを突き上げる。その瞬間、会場を埋め尽くした何万もの観客が彼らの世界へ引き込まれる。
フレディは言う。「観客の心をつかんで、楽しんでもらうのが自分の仕事」だと。
ブダペスト公演のためにハンガリー民謡も用意された。観客とともに大合唱するなど、この公演ならではの場面もとらえられている。観客も参加して一緒に歌うのもまた、クイーンの公演の魅力の一つだろう。
また、コンサートを前に心境を語るメンバーの表情、日常生活やリハーサルの様子など、未公開映像も収録。ライブ部分はそれだけで一編の映画のような美しさ。自分もその場にいると錯覚するほどの臨場感が味わえる。
(文・岩渕弘美)
「クイーン ハンガリアン・ラプソディ:ライブ・イン・ブダペスト'86」
11月24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかで公開。作品の詳細は公式サイトまで。
http://www.livespire.jp/
作品写真:(c)Queen Productions Limited
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