1950年代後半といえば、フランスでゴダール、トリュフォーらヌーベル・バーグの監督たちが続々とデビューを果たした時期である。そのころ鉄のカーテンの向こうでも、同じように野心と才能にあふれた若者たちが、次々と斬新な作品を発表し、世界の映画界に衝撃を与えていた。
アンジェイ・ワイダ、アンジェイ・ムンク、イエジー・カバレロビッチ――。“ポーランド派”と呼ばれた彼らの活躍により、ポーランド映画は世界に確固たる地歩を築き、ロマン・ポランスキーやイエジー・スコリモフスキら俊英が後に続いた。
今回の映画祭は、“ポーランド派”の古典をはじめ、ポランスキーやスコリモフスキの初期作品、これまで紹介される機会の少なかった知られざる名作など、50年代から60年代にかけて製作された珠玉の20作品以上を上映する。
ワイダの名を一躍高めた「灰とダイヤモンド」(58)、ムンクの挑戦的なデビュー作「鉄路の男」(57)、カジミェシュ・クッツの幻の傑作「沈黙の声」(60)など、いずれもポーランド映画を語るうえで欠かせない選り抜きの作品が並ぶ。
ラインナップを組んだのは、「アンナと過ごした4日間」(08)、「エッセンシャル・キリング」(10)で健在ぶりを見せつけたイエジー・スコリモフスキ監督。25日には同監督が来場して舞台あいさつするほか、ムンク、ポランスキー両監督作品の解説トークショーも予定されている。
(文・沢宮亘理)
11月24日〜12月7日、渋谷シアター・イメージフォーラムで開催。上映スケジュールなど詳細は公式サイトまで。
http://www.polandfilmfes2012.com/



