
2013年ベネチア国際映画祭の審査員大賞受賞作「郊遊 JiaoYou」(14)を最後に引退を表明した台湾のツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督と、その全作品に出演してきた俳優リー・カンション(李康生)が6月16日、東京・渋谷で開かれる特別イベントに参加する。
8月下旬の「郊遊 JiaoYou」日本公開を記念したもの。イベントではツァイ監督の代表作「河」(97)の特別上映、観客との質疑応答、サイン会、特別ゲストとのトークショーなどが予定されている。「河」はすでに日本での上映権が切れており、DVD化もされていない作品。監督、主演の二人が参加しての特別上映は、映画ファンにとって貴重な機会になりそうだ。
ツァイ監督は1957年、マレーシア生まれ。77年に台湾に移り、91年に「青春神話」で長編監督デビュー。第2作「愛情萬歳」(94)がベネチア国際映画祭金獅子賞(最高賞)を獲得。「河」、「Hole」、「西瓜」などで独自の世界を表現し、台湾を代表する映画監督の一人となった。リーは「青春神話」から「郊遊 JiaoYou」までツァイ監督の全作品に出演。監督の盟友として、20年にわたり創作活動を支えてきた。
今回の来日イベントは6月16日(月)午後7時から午後10時半、渋谷シアター・イメージフォーラムで開催。特別ゲストは後日発表される。
(文・遠海安)