2015年01月23日

「ビッグ・アイズ」夫の名を知らしめた絵は、妻が描いていた ティム・バートン最新作

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 前衛芸術家アンディ・ウォーホルも魅力を認め、60年代の米国で一大ブームを巻き起こした絵画「ビッグ・アイズ」シリーズ。作者のウォルター・キーンは一躍時の人となるが、実はその絵は口べたで内気な妻マーガレットが描いたものだった──。人気漫画の「パワーパフガールズ」など、米ポップ・カルチャーに大きな影響を与えた「ビッグ・アイズ」にまつわるエピソードを、ティム・バートン監督が映画化した。

 1958年、カリフォルニア。マーガレット(エイミー・アダムス)は夫を残し娘と家を出た。美大出身、絵で食べると決意し、未来のアーティストが集まるサンフランシスコのノースビーチで似顔絵を描きを始める。そこで「パリの美術学校に通った」というウォルター(クリストフ・ワルツ)と出会い、意気投合して結婚をする。

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 大きな目の子供を描く内気なマーガレット。平凡な風景画を描く社交的なウォルター。ある展覧会でマーガレットの「ビッグ・アイズ」に注目が集まり、人々に大人気となる。しかし、ウォルターはひょんなことから「自分が作者だ」と言い始め、マーガレットを丸め込み、「ビッグ・アイズ」の作者として振る舞い始める。マーガレットも秘密を守るため、娘すら遠ざけて部屋にこもり、絵を描き続ける──。

 「チャーリーとチョコレート工場」(05)「アリス・イン・ワンダーランド」(10)など、独創的なファンタジー映像が得意なバートン監督。多くのファンを獲得しつつ、イラストレーターとしても活躍している。日本でも展覧会を開くほどで、絵がテーマの「ビッグ・アイズ」はずっと温めてきた題材かもしれない。

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 アリスは夫に名前を奪われ、絵を生み続ける「ゴースト・ペインター」だ。日本でも昨年、他人に曲を描かせるニセ音楽家が問題となった。いわくつきの実話がベースの作品だが、監督は興味本位になりがちな点ではしっかり腰を落ち着け、夫婦それぞれの人格を掘り下げ、事件の全体像を明確に描き出している。主演二人の好演も手伝い、見ごたえある作品になった。

(文・藤枝正稔)

「ビッグ・アイズ」(2014年、米国)

監督:ティム・バートン
出演:エイミー・アダムス、クリストフ・ワルツ、ダニー・ヒューストン、ジョン・ポリト、クリステン・リッター

2015年1月23日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://bigeyes.gaga.ne.jp/

作品写真:(C)Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.

posted by 映画の森 at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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