2015年12月20日

「ディーン、君がいた瞬間(とき)」夭折の青春スター、つかの間の旅と友情

dean_main.jpg

 1955年、米国。野心家の若手カメラマン、デニス・ストック(ロバート・パティンソン)は、新人俳優ジェームズ・ディーン(デイン・デハーン)と出会う。一目見てディーンがスターになると確信し、有名誌「LIFE」で紹介するため密着取材を持ちかける──。

 「エデンの東」(55)、「理由なき反抗」(同)、「ジャイアンツ」(56)と主演作品3本を残し、交通事故で急逝した伝説の青春スター、ディーン。没後60年に合わせて作られた「ディーン、君がいた瞬間(とき)」は死の直前、ストックと過ごした2週間の旅と友情を描く。

dean_sub1.jpg

 「エデンの東」完成直後、「理由なき反抗」の前。監督主催のパーティーで二人は出会う。たちまち意気投合し、ディーンは「エデンの東」の試写にストックを誘う。スクリーンに映るディーンの輝きに、ストックは驚愕。所属する写真家集団「マグナム・フォト」の上司に連絡し、密着フォトエッセイを計画する。

 被写体と写真家として出会った二人は、ロサンゼルスからニューヨーク、ストックの故郷インディアナへ旅する。濃密な時間をともに過ごし、友情が育まれていく。

dean_sub2.jpg

 自身も写真家であるアントン・コービン監督は、ストックと同じ視点でディーンを見つめる。保守的だった50年代、枠にはまらない若きカリスマ俳優は、苦悩と葛藤を抱えていた。映画の中の姿と異なり、繊細で傷つきやすい青年だった。一方でカメラは、ストックの別れた妻子、ディーンとの対立も掘り下げていく。

 雨のブロードウェイを、黒いコートのディーンが煙草をくわえ、肩をすぼめて歩いている。よく知られる写真は、ストックが撮ったものだった。同じカットを再現したシーンは、ファンにはたまらないだろう。 話し方から外見まで似せたデハーン、ストック役のパティンソンも好演だ。

(文・藤枝正稔)

「ディーン、君がいた瞬間(とき)」(2015年、米国)

監督:アントン・コービン
出演:デイン・デハーン、ロバート・パティンソン、ジョエル・エドガートン、ベン・キングズレー、アレッサンドラ・マストロナルディ

2015年12月19日(土)、シネスイッチ銀座ほかで全国順次公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://dean.gaga.ne.jp/

作品写真:Photo Credit: Caitlin Cronenberg,(C)See-Saw Films

タグ:レビュー
posted by 映画の森 at 09:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 米国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。