2017年12月23日

「カンフー・ヨガ」63歳ジャッキー・チェン、サービス精神満点の娯楽アクション

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 約1000年前の古代インドと中国で、争乱の末に伝統の秘宝が消えた。考古学者のジャック(ジャッキー・チェン)は秘宝を探すため、同じ考古学者でヨガの達人のインド人美女アスミタ(ディシャ・パタニ)らと旅に出る。まずは秘宝へ導く“シヴァの目”を探さすが、手がかりは古い地図だけ。しかも謎の一味が秘宝を奪おうと迫る──。

 ジャッキー・チェン主演の中印合作冒険活劇「カンフー・ヨガ」。監督、脚本、製作、アクション指導は「ポリス・ストーリー3」(92)、「レッド・ブロンクス」(95)など、ジャッキーとは何度も組んだ実績のあるベテラン、スタンリー・トンだ。

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 インパクト絶大のタイトルが示す通り、最近のヒット作を徹底的に研究している。出だしは中印が秘宝をめぐって争う様子を、フルバージョンのCG(コンピューター・グラフィックス)アニメで描く。巨大な象が暴れまわる中、アクロバティックに展開する騎馬戦。「ロード・オブ・ザ・リング」(01)のようにファンタジックだ。

 舞台は中国、インド、ドバイに広がる。スティーブン・スピルバーグ監督作「インディ・ジョーンズ」シリーズさながらに、ジャッキーは大学教授で冒険家。さらに自宅では「木人」を相手に体を鍛えている。そんなお茶目な学者が、秘宝探しの冒険に出る。

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 ジャッキー作品らしく、コミカルな描写をちりばめながら、随所にアクションと投入していく。中盤のドバイでは高級スポーツカーをぜいたくに壊し、「ワイルド・スピード」さながらの展開。ライオンを乗せた車をジャッキーが運転するなど、予想を超える楽しさだ。僧院を舞台にしたり、大道芸人を巻き込んだり、ジャッキーが自虐的に言う通り「インディ・ジョーンズ」顔負けの活躍。

 今年63歳になったジャッキー。「レイルロード・タイガー」、「スキップ・トレース」、「カンフー・ヨガ」と今年だけで主演作が3本、日本で公開された。中でも「カンフー・ヨガ」はノンストップで繰り広げられる冒険アクションで、老若男女楽しめるはずだ。若い俳優たちのアクションもふんだんに盛り込まれた。敵役ランドル(ソーヌー・スード)の冷酷で二枚目な悪役ぶりも物語を盛り上げる。

 エンドロールはまるでインドのボリウッド映画。敵味方が一緒に締めくくるダンスシーンだ。スタッフと俳優たちが一体になり、いいものを作り出すサービス精神。全体にやや荒削りで大味だが、エンタメ要素は満載で、屈託のない、楽しい娯楽作品だ。

(文・藤枝正稔)

「カンフー・ヨガ」(中国・インド、2017年)

監督:スタンリー・トン
出演:ジャッキー・チェン、アーリフ・リー、レイ、ソーヌー・スード、ディシャ・パタニ

2017年12月22日(金)、全国公開。作品の詳細は公式サイトまで。

http://kungfuyoga.jp/

作品写真:(C)2017 SR MEDIA KHORGOS TAIHE SHINEWORK PICTURES SR CULTURE &
ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED.

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posted by 映画の森 at 11:35 | Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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