2009年10月21日

チャン・ドンゴンが大統領に 「グッドモーニング・プレジデント」

チャン・ジン監督最新作 釜山国際映画祭でお目見え

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 釜山国際映画祭のオープニングを飾ったのは、チャン・ジン監督の新作「グッドモーニング・プレジデント」。韓国の大統領3人の、人間らしい姿を描くコメディーだ。チャン・ドンゴンが大統領を演じることで話題が先行していたが、実際のできごとにヒントを得たエピソードがちりばめられ、チャン・ジン監督得意の社会風刺劇となっている。

 登場する3人の大統領は、くじに高額当選したことから小市民的な悩みが始まるキム・ジョンホ(イ・スンジェ)、その後任で革新政党出身、シングルファーザーのチャ・ジウク(チャン・ドンゴン)、初の女性大統領となるが、夫との離婚問題が浮上し苦しむハン・ギョンジャ(コ・ドゥシム)。それぞれが抱える葛藤と苦悩を打ち明ける先は、青瓦台(大統領府)の厨房の料理人だ。

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 韓国では大統領はあらゆる実権を持つ最高権力者であるだけに、国民も特別な人間として見る。オープニングに先立って行われた記者会見でチャン・ジン監督は「権力者であっても理解したいという気持ちがあった。大統領も人間なんだということを伝えたかった」と話した。エピソードの中には日本と北朝鮮の対立、日韓首脳会談での対立、与党のあげ足を取る野党、ランチに酒を飲んで赤い顔で記者会見する党首など“どこかで見たシーン”や“ありそうなシーン”が満載。政治的な意図があったかどうかが気になるが、監督は「政権を批判したり揶揄(やゆ)するつもりはない。大統領にも苦悩や悲しみがあることを私たちは理解する、だから国のために力を尽くしてほしいという思いがあるだけ」と説明した。

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2009年10月16日

海辺のリゾートで盛大に 第14回釜山国際映画祭

イ・ビョンホン、チャン・ドンゴン、木村拓哉も 過去最大規模

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 韓国最大の映画祭、第14回釜山国際映画祭が10月8日から16日まで開かれ、バラエティーに富んだラインアップで大勢の観客を集めた。

 幕開けは、8日夜に海に面した屋外会場で開かれたレッドカーペット。今年は例年にも増して華やかな顔ぶれがそろった。オープニング作品「グッドモーニング・プレジデント」で4年ぶりにスクリーンに復帰したチャン・ドンゴン、仏映画「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」での木村拓哉との競演が注目のイ・ビョンホン、「しんぼる」の松本人志監督と出演チームなど国内外のスターが登場するたび、大きな歓声が上がった。

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 今年はワールドプレミア98作品を含む70カ国の355作品を上映し、過去最大の規模に。各国のフィルムコミッションや映像業者の展示会、フィルムマーケットなど同時開催のイベントも数多く開かれにぎわった。特に注目されたのはコンテンツの違法ダウンロード防止キャンペーン。インターネットが広く普及する韓国では映画やドラマ、楽曲の違法ダウンロードが後を絶たないが、その防止に芸能人自らが立ち上がったものだ。アン・ソンギをはじめパク・チュンフン、チャン・ドンゴン、オム・ジョンファ、キム・ハヌル、ハ・ジウォンらトップスターが駆け付け「ダウンロードは適法に」と呼びかけた。

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 今年からは、映画祭の新たな舞台もお目見えした。メーン会場のリゾート地・海雲台の南に開発されたニュータウン「センタムシティー」。この地区のデパート内にあるシネマコンプレックスが上映会場となり、さらに快適に映画を見られるようになった。

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2008年10月09日

釜山国際映画祭 日韓合作に活路

イ・ミンギ×池脇千鶴主演 北海道ロケの「おいしいマン」

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 今年の釜山国際映画祭では「韓国映画の今」と題し、公開前の新作や今年公開された話題作、若手監督によるインディペンデント映画が上映された。

 不況に苦しむ韓国の映画界は、国境を越えた合作や優れたクリエーターの養成などで厳しい現状を打開しようとしている。特に、マーケットの拡大につながる合作への注目度は高い。海外作品のロケを誘致したい日本各地の自治体にも合作は魅力的で、今後も増え続けていきそうだ。

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2008年10月08日

釜山国際映画祭の挑戦 ネットワークと人材育成

手をつなぐアジアの俳優 映像機関の提携も

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 釜山国際映画祭はここ数年、映画の上映にとどまらず、映像産業の国際ネットワーク作りやクリエーターの養成、マーケットの拡大にも力を入れている。

 国際ネットワークの一つが、去年発足した「アジア太平洋アクターズ・ネットワーク(APAN)」。今年のシンポジウムにはアジア各国の俳優とハリウッドで活躍する韓国系俳優、映画関係者らが参加した。韓国を代表する俳優、アン・ソンギとカン・スヨンが司会を務め、参加者がハリウッドなど他国の映画に出演した事例を報告。日本、中国、ポーランドなど外国映画への出演が多いアン・ソンギは、日本映画「眠る男」(96、小栗康平監督)で役所広司と共演したことに触れ「思い出深い。スタッフにも俳優にも新たな経験となった」と振り返った。

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2008年10月07日

第13回釜山国際映画祭 過去最大規模で盛大に

過去最多の315作品上映 チャン・ドンゴンら開幕式典に

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 アジア最大級の映画の祭典「第13回釜山国際映画祭」が10月2日、華やかに幕を開けた。オープニング・セレモニーには国内外のスターが出席。韓国からチャン・ドンゴンやシン・ミナ、クロージング作品「私は幸せです」主演のヒョンビンとイ・ボヨン、「モダンボーイ」が劇場公開中のパク・ヘイルらが登場し、詰め掛けたファンの歓声を浴びた。

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